種山ヶ原に設置されている、あの魅力的な「風の又三郎」像(中村晋也氏作)と同じものが、なんと京都市内にもあるよ!と教えて下さった方がありまして、今日は学会で深草の龍谷大学に行ったついでに、一緒に見てきました。
下が、その又三郎君の写真です。
この銅像は、京都市伏見区の京セラ本社ビル前に設置されています。
以前から京セラ株式会社は、本社ビル内に「京セラギャラリー」を開設して、様々な美術作品を無料で展示していましたが、しばらく前からその一環として、この本社ビル前庭において、中村晋也氏の彫刻作品4体を、道行く誰でも鑑賞可能な状態で設置してくれていたのです。
ただこの場所は、上写真の背景に見えているような高架の自動車道(第二京阪道路)と、反対側には地上20階建ての京セラビル(95m)に挟まれた、高層都市建造物の「谷間」のような一角で、大自然の中に立つ種山ヶ原の像とは、環境の違いが歴然としています。(「風の又三郎」の書き出しが、「谷川の岸に小さな学校がありました」というのとは、同じ「谷」でも雲泥の差です。)
私が知るかぎりでは、あの種山ヶ原の像が今もきれいな
しかしそれでも、こちらの又三郎君もやっぱり表情は健気で凜々しく、都会の中でもここだけには、清々しい風が吹き渡っているような感じがしました。思えば彼は、いつも地球上のどこへでも自由自在に飛び回っていますから、時にはこういうごみごみしたところにもやって来て、自然を忘れそうになっている都会人を慰めてくれるのかもしれません。
今日は日曜日ということで、京セラビル前庭のベンチには、多くの若い人が座ってお昼を食べたりしながら、くつろいでいました。
それにしても、本日は貴重な時間をさいて案内をして下さったTさんに、ここにあらためて感謝申し上げます。
ところで、龍谷大学であった日本病跡学会では、午前中に下のような発表をしたのですが、タイトル背景に使った写真は、こちらも偶然に「種山ヶ原」でした。
コバヤシトシコ
今朝は、思いがけず又三郎君の銅像に会えました。
初めて種山ヶ原に行ったとき、ここに「又三郎像」が出来る、と聞いて、何か違和感を持ち話し合ったことを思い出します。その後1、2回種山が原に行きましたが、すっかり、種山ヶ原の中に溶け込んだのかな、と思います。
中村晋也氏が、とてもリアルな、薬師寺「十大弟子」、西塔の「釈迦八相」をお創りになったことは、後になって知りました。
偶然、来月仲間と種山ヶ原に行く予定です。
久しぶりの再会が楽しみです。
hamagaki
コバヤシトシコ様、いつもコメントをありがとうございます。
中村晋也氏の「又三郎像」は、今や種山ヶ原の風物の一つにもなっていますね。来月のご訪問が好天に恵まれますよう、お祈りしています。
ところで種山ヶ原のこの像は、花巻の方角を向いて据えられているということですが、この京都の像も北を向いて立っていて、離れていてもやはり、花巻を見つめているのかと思います。
コバヤシトシコ
有難うございます。種山ヶ原は一番憧れている場所で、また一番行きにくい所です。ここで星空を見たいと思っているのですが、まだ果たしていません。
機会があったら、京都の風の中の「又三郎」にも会いに行きたいと思います。
雲
お久しぶりです。
京都市に「風の又三郎」像がでいたんですね。
かっこういい少年の像が、見れて、うれしいです。
hamagaki
雲さま、お久しぶりです。
ご指摘のとおり、この中村晋也氏による「風の又三郎」の像は、本当にかっこよくて、凜々しい表情をしているんです。
岩手県の種山ヶ原へ行くには、公共交通機関もなくて大変ですが、この京セラ本社前には、京都駅から直通バスもあって、手軽に見に行くことができます。
「京セラギャラリー」では、他にもいろいろな作品が見られますので、お暇なときにはお薦めです。
コバヤシトシコ
8月25日、26日種山高原に行ってきました。
夜は満天の星空、翌日の物見山はは360度視界良好でした。10回以上いらしているご一緒下さった方もこのような風景は初めてということでした。
星は、いつも見ているカシオペアや北斗七星を見失いそうなくらい沢山輝き、夜空は表現する言葉がないくらい深い色でした。
物見山では風に流される雲の影が、草原に映り動いていきました。
かぐはしい南の風は/かげろふと青い雲滃を載せて/なだらのくさををすべって行けば(「七五 北上山地の春」)
という風景を少し実感できた気がします。
又三郎の像は、視界のよい広場で見ると、本当に風に乗っているようでした。
お天気に感謝です。
hamagaki
コバヤシトシコ様、お帰りなさい。
種山ヶ原でまたとない好天に恵まれ、満天の星空を堪能されたとのこと、心よりお慶び申し上げます。
夏の太陽のもと、風で雲が上空を流れ、また下界ではその影が草原をすべり、そのはざまで又三郎像がマントをはためかせているというのは、何と素晴らしい眺めだったかと想像します。
私もまた行きたくなりました。
遙かな通信をありがとうございました。