札幌市の熊谷ユリヤさんからお知らせをいただきました。もう明後日に迫っているのですが、10月27日(木)に、札幌の時計台ホールで、「宮沢賢治の詩の世界・朗読とグランドハーブ」と題した催しが開かれます。
「生誕120周年に 宮沢賢治の詩の世界をグランドハープの調べと時計台の鐘の音にのせて」とのことです。(下チラシは、クリックすると拡大表示されます。)
出演は、日・英朗読とトーク、弾き語りが熊谷ユリヤさん、朗読とトークが斉藤征義さん、ハープ演奏が鈴木貴奈さんです。
日時は、10月27日(木)19:00―20:30(会場18:30)、場所は、札幌時計台ホール(札幌市中央区北1西2 札幌市時計台2階)です。
入場料は、一般が1000円、中高校生が500円で、収益は全額「みちのく未来基金-震災遺児に進学の夢を!」に寄付されるということです。
取り上げる作品は、「序」「雨ニモマケズ」「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」「冬と銀河ステーション」「春と修羅」「屈折率」「小岩井農場 パート九」「種山ヶ原」「有明」「札幌市」「オホーツク挽歌」「噴火湾(ノクターン)」ほかということで、私も近くならばぜひ聴きにうかがいたいところですが、あいにくかないません。
お近くの方は、秋の一夜にいかがでしょうか。札幌の、あの「時計台」でやる、というのが素敵ですね。
吉田
以前、ジョン・ホイーラーの記事にコメントさせていただいた者です。ご無沙汰しており、そのときにどんなペンネームを使ったか、自分でも覚えておらず、苗字で失礼いたします。
去る11月3日、東京の国立市で、中所宣夫師が、ご自身でおつくりになった、能「光の素足」をフルバージョンで演じられたのを拝見することができました。この能は、浜垣さんのご尽力で、5年前に京都の法然院にて、確か「能サロン」という簡略化された形式で拝見しておりました。今年の演能は、地謡、お囃子、間狂言もそろったフルバージョンで、完成度の高い素晴らしい作品だとあらためて感激しました。この5年で私も能をかなり観てきましたので、「雨ニモマケズ」の曲舞も堪能できました。子方の松浦薫君は中学一年生で、江田五月氏のお孫さんだそうで、お能のおうちのお子さんではなかったのですが、一郎の役を見事に演じておられ、中所師が岩手で直伝をお受けになった剣舞の型もきっちりと演じられていたようでした(実は失敗もあったと、あとでおっしゃっていましたが)。間狂言は、二人の狂言師が『双子の星』のチュンセとポウセに扮し、『双子の星』のストーリーを狂言仕立てで演じるという、これだけでも独立して楽しめそうな内容でした。演能の前には、林風舎の宮澤和樹氏が「宮沢賢治の世界観」についてスピーチをされ、今年の11月3日は賢治が「雨ニモマケズ」を手帳に書き込んだ日からちょうど85年後に当たり、その日にこの能が演じられることの感慨を語っておられました。
私は、会場であったアフタートークのあと、中所ご夫妻や宮澤和樹氏ほか関係者の会食にも参加させていただくことができ、夢のような一日を過ごしました。これもそもそも浜垣さんが京都で「光の素足」を企画してくださったおかげで経験できたことだと思います。どうもありがとうございました。
能「光の素足」は、来年2月26日に東京・千駄ヶ谷の国立能楽堂で、金剛流の山井綱雄師のシテ、中所師のツレ(一郎)で演じられます。多くの方々にこの能を見ていただければと願っております。
たいへん長文で、お邪魔してしまいましたが、この日の感激とお礼を何とか浜垣さんにお伝えしたく、コメントさせていただきました。これにて失礼いたします。
hamagaki
吉田さま、コメントをありがとうございます。
以前にジョン・ホイーラーについてにコメントをいただいたというのは、「銀河、ワームホール、りんご」という記事でしたね。その節も、専門的なご教示をいただきまして、ありがとうございました。
また、5年前の法然院にもお越しいただいていたとのこと、感謝申し上げます。
さて、11月3日の中所宜夫さんの能「光の素足」ですが、私も拝見しに行っておりました。
仰せの通り、本当に素晴らしい舞台でしたね。
私は、帰りの新幹線の関係で、終演後はロビーで中所さんにご挨拶したらすぐに会場を後にしてしまいましたが、吉田さんはアフタートークや会食にも参加されたとは、うらやましいかぎりです。
それにしても、一郎を舞われた方が中学一年生だったとは、驚きです。
ところで、当日の写真を、中所さんご自身がツイッターにてアップしておられますので、ご参考までにURLを貼っておきます。
https://twitter.com/show3418/status/794379161972260864
私は、中所さんが舞う姿の神々しさに、本当に「光」を見るような心地がしました。
また、一郎の熱演に心打たれつつ、「私たち皆一人一人が一郎なのだ」と感じました。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
吉田
お返事ありがとうございます。
昨日、中所師からいただいたメールで、浜垣さんも当日いらしていたと知りまして、その後こちらのサイトを拝見すると、お返事をくださっていたので、たいへん嬉しく思いました。
浜垣さんもあの日の中所師の『光の素足』をご覧になっていたとは、感激です。ほんとうに、演能後のイベントにもご出席なさっていたらと思います。アフタートークでは、いろいろな方が、賢治への思いや、お能への情熱を語っておられたので。
私が宮澤賢治やお能を広めるためにできることは、人に勧めて一人でも多くの人にその素晴らしさに触れてもらうように努めることだけかな、と常々思っていますが、11月3日の出会いを大切に、皆さんとのつながりをどんどん太くして、自分の翻訳の仕事でもお役に立てるようになればいいな…などど、夢を膨らませています。
私は今、東京の郊外に暮らしておりますが、実家が京都なので、こちらのサイトで情報をいただいて、また京都でのイベントにも参加させていただきたいと存じます。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
hamagaki
吉田様、丁寧なお返事をありがとうございます。
京都での次のイベントは、まだ具体的なことは決まっていないのですが、実現の暁にはまたお越しいただければ幸いです。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い申し上げます。