去る2月10日~11日に、約3年ぶりに岩手県を訪ねてきました。
とにかく久しぶりにイーハトーブの地を踏みしめたかったというのが、今回の一番の動機だった感じですが、具体的な目的地の一つとして、陸前高田市の高田高校に再建された、「農民芸術概論綱要」碑を見てみたいということがありました。
この碑が、東日本大震災によって損壊し、様々なエピソードを経て、一昨年に再建されるまでの経緯については、「農民芸術概論綱要」碑のページに掲載しましたので、ご一読いただければ幸いです。
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陸前高田では、滞在時間が2時間ほどしかなかったので、高田高校に寄った後は、粉雪の舞う中を歩いて、「東日本大震災津波伝承館」に行ってみました。
この施設は、津波の前は美しい松原があった場所に造成された「高田松原津波復興祈念公園」の敷地内に建てられています。横幅の広い、帯のような平屋の建物で、その後ろには国営の「追悼・祈念施設」があって、海へ続く道と、展望台が設けられています。
この「追悼・祈念施設」の方には、祈りを捧げる場所としてまさにふさわしい、とても静謐な空間が広がっていて、印象的でした。
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ところで、陸前高田の町には、2014年に賢治学会のセミナーで来て以来だったのですが、前回は町全体に盛り土をしてかさ上げするために、あちこちで巨大なベルトコンベアーが轟音を上げて稼働しており、一種異様な景観があったのですが、今はそのかさ上げも終わって、とても静かなスペースになっていました。
静かすぎて、ちょっと寂しいとも言える雰囲気です。
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