一昨年から続けている宮澤賢治をテーマとした震災復興支援チャリティ企画「イーハトーブ・プロジェクトin京都」の第5回を、7月28日(日)に、京都府庁旧本館正庁にて開催することになりました。
下の画像は、今回のチラシです。「よだか」にちなんで、埼玉県在住の画家鈴木広美さんの木版画「とり」を使わせていただきました。(クリックすると、別窓で拡大表示されます。)
今回は、林洋子さんをお招きして、「やまなし」、「よだかの星」、そして最後に「雨ニモマケズ」を語っていただきます。
林さんは、長年にわたり日本全国を巡って賢治作品の「ひとり語り」を続けてこられ、その奥深い表現には定評があります。今回は、「吟遊詩人の楽器」とも呼ばれるアイリッシュ・ハープとの共演です。
終了後には、私と少し対談をさせていただく予定ですが、林さんと賢治の出会いや、30年以上・1600回にもわたって賢治作品を演じ続けてこられた力は何なのか、などということについてもお話をお聴きしたいと思っています。また林さんは、一昨年の夏には三陸沿岸の避難所をまわる公演も実施されました。今回の震災について感じられたことも、うかがいたいですね。
さらに、これは偶然のご縁なのですが、林さんは故高木仁三郎氏の活動に共鳴され、高木氏が市民科学者育成のために創設した「高木学校」のサポーターの会の「キャプテン」を務めておられます。一方、高木仁三郎氏の実兄は私の仕事先の理事長をしているので、林さんは以前にそういう関係でも、京都に来られたことがあるということでした。
というわけで当日は、高木仁三郎氏が生前に行った活動についても、少し話が出ることでしょう。
会場の「京都府庁旧本館」は、明治37年に建てられたルネサンス様式の重厚な洋館で、国の重要文化財にも指定されています。
公演を行う「正庁」という部屋は、その旧本館の中でも最も格式の高い場所で、公式行事や公賓の接遇のために使われていた特別な空間です。大正4年の「大正天皇即位の礼」の際、および昭和3年の「昭和天皇即位の礼」の際には、内閣全体が京都に移動してきて、この「正庁」の部屋で閣議が行われたということです。
現在はこういうイベントなどに使われていますが、当時の雰囲気をそのままに伝えています。
祇園祭も終わって、その前週の日曜日には参議院選挙が行われ、京都は暑い盛りでしょうが、林洋子さんの情感あふれる「ひとり語り」とアイリッシュ・ハープの音色を、ぜひお楽しみ下さい。
第5回イーハトーブ・プロジェクトin京都
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草野久子
はじめまして。京都市在住の草野と申します。本日の府庁旧本館でのひとり語りの会、折角予約させていただきながら緊急入院してしまいお伺いできず残念でなりません。何年か以前より宮沢賢治の本をテキストにした町屋での朗読劇の会に参加しており、この度のひとり語りは、とても楽しみにしておりました。またの機会にお伺いできますよう、その折にはどうかよろしくお願いいたします。
hamagaki
草野 久子 様
緊急入院という大変な状況にもかかわらず、ご丁寧な書き込みをいただきまして、恐縮です。
現在はお加減はいかがでしょうか。心よりお見舞い申し上げます。
おかげさまで、昨日は満員の盛況となり、林洋子さんの「ひとり語り」も、非常に素晴らしいものでした。
私自身、以前にも何回か林さんの公演は聴いたことがあったのですが、今回はこれまでで最高の感激でした。
今回はお越しいただけず、私どもとしても大変に残念でしたが、必ずまた次の企画をいたしますので、どうかその折には、お越しいただければ幸いです。
一日も早いご快癒を、お祈り申し上げます。