岩手に行く時には、美味しいものを食べるのも楽しみの一つなのですが、先日いただいたものの一部をご報告します。
まず、花巻に着いた晩は、双葉町の居酒屋「早池峰」へ行きました。花巻に泊まる時はだいたいお邪魔します。今回はヨコワやツブ貝のお刺身もおいしかったですが、下の写真はキンキの塩焼き。(食べログ「早池峰」参照)
いつも変わらず迎えてくれる、大将の笑顔が温かい。
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2日目のお昼は自転車に乗って、花巻の西郊外、南万丁目にあるカレー専門店「わいんさっぷ」へ行きました。リンゴ畑の端に立つ、ウッディな一軒家の戸口に、「わいんさっぷ」と書いた看板が掛かっています。賢治の時代に花巻農学校があった場所の近くですが、ちょっとわかりにくいかも。(食べログ「わいんさっぷ」参照)
下の写真は牛すじカレー。スパイシーないい香りで、コクもあります。
このお店の横には広いリンゴ畑がありますが、これは花巻におけるリンゴ栽培のパイオニアである、阿部博氏の畑です。この阿部博氏こそ、花巻滞在中の高村光太郎が「酔中吟」という詩で、
奥州花巻リンゴの名所
リンゴ数々品ある中に
阿部のたいしよが手しほにかけた
国光紅玉デリシアス
と讃えた、「阿部のたいしょ」ですね。このリンゴ畑の入口には、「阿部博翁記念碑」が建てられています。
そして現在、この地でカレー店「わいんさっぷ」を開いておられるのは、その阿部博氏の娘さんでいらっしゃるのです。カレーのルーには、もちろんこの由緒あるリンゴ畑で収穫されたリンゴも入っていますが、店名の由来になっている「ワインサップ」という品種は、数も少なく貴重なので、カレーには入っていないのだそうです。
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3日目のお昼は、釜石の「新華園本店」へ行きました。ここは、「釜石ラーメン」の発祥と言われるお店です。お昼過ぎに前を通ったら行列ができていて、用事を済ませて2時すぎにやって来てもまだ行列でした。(食べログ「新華園本店」参照)
釜石ラーメンの特徴は、「極細縮れ麺」と「琥珀色のスープ」だということで、それはまさに上の写真でおわかりいただけると思います。すっきりとして滋味深いスープで、具も含めて本当にシンプルな仕立てですが、そこにラーメンという食べ物の本質が表れているようでした。
このお店も、去年の津波で壊滅的な被害を受けましたが、12月1日に営業再開にこぎ着けました。その初日には、食べ終わって涙を流すお客さんもおられたということです。(「復興ニッポン」参照)
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3日目の夜は、久慈駅の近くにある「幸寿司」というお寿司屋さん。ヒラメ、中トロ、サーモン、鯖(きずし)、カンパチなど、どれも美味しかったです。下の写真は、穴子の握り。(食べログ「幸寿司」参照)
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4日目のお昼は、普代村の合唱団の森田眞奈子さんのお宅で、他のメンバーの方と一緒に御馳走になりました。
素晴らしいお刺身や汁物で、合唱の練習前にもうお腹いっぱい。
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5日目の朝は、花巻のホテルから自転車で、藤沢町にある「石窯パン工房ミッシェル」へ行きました。ここは朝6時30分から営業しているので、旅行者が朝食をとるにもありがたいお店です。(食べログ「石窯パン工房ミッシェル」参照)
写真は、「丸太サンドのローストポーク」。パンもローストポークも野菜もおいしくて、これで300円。店内で食べる際には、コーヒーや紅茶など飲物は無料ですから、ほんとにおトクです。おからとこんにゃくを使った「花巻バーガー」もあります。
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