昨夜は京都会館第二ホールで、「劇団わらび座」によるミュージカル「銀河鉄道の夜」を見てきました。
開演に先立って、「『銀河鉄道の夜』京都公演実行委員会委員長」ということで、国際日本文化研究センター前所長の山折哲雄さん(右写真)が作務衣姿で登場し、あいさつをされました。
宗教学者である山折さんは、現在は京都を本拠に活動をしておられますが、実家は花巻市上町の専念寺という浄土真宗のお寺で、賢治の生家からわずか300mという場所でした。
絣の着物にマントを羽織った賢治が、寒行と称して「南無妙法蓮華経」と唱えながら町を歩いていたというエピソードをお母さんから聞いて育ち、またご自身が中学生の夏には、イギリス海岸付近の北上川で泳いでいて溺れてしまい、数人の大人に助けられたという経験を持つなど、賢治とも交叉する数々の逸話は、その著書にも書かれています。
近年は、著書『デクノボーになりたい』の出版、斎藤宗次郎自叙伝の編集刊行、「雨ニモマケズシンポジウム」の開催など、本来のご専門の宗教学の枠を越えて、賢治に深く関わっておられるところです。
その山折さんによれば、「賢治が育った岩手には岩手山、千年の都だった京都には比叡山、その二つの秀嶺を結んでひろがる銀河をわたって、賢治ワールドを象徴するメルヘンがはるばる運ばれてくる・・・」という今回の企画です。確かに、山好きの賢治でも西日本で登った山と言えば、比叡山くらいですね。
昨夜は三日にわたる京都公演の最終日でしたが、ホールはほぼ満員で、子供やお母さん方も多く、子供たちがみんな楽しんでいたようだったのが、観客の一人としても嬉しかったです。
登場人物の中では、ボスの化石を発掘している博士や、鳥捕りのキャラクターがおもしろく、ミュージカルらしい諧謔味がありました。女の子たちが乗った船が沈没する場面の再現シーンや讃美歌も、見事な盛り上がりでした。
全国巡回公演というだけあって、ブログを検索してみるだけでも、各地の感想がたくさん見られますね。
身延(6月18日)
- 一関(6月26日)
- 東松山(7月17日)
- 青森(7月27日)
- 青森(7月27日)
- 仙台(9月3日)
- 仙台(9月4日)
- 喜多方(9月17日)
- 新潟(9月21日)
- 静岡(9月24日)
- 留萌(10月1日)
- 富良野(10月8日)
- 札幌(10月12日)
- 前橋(11月2日)
- 松山(11月3日)
- 松山(11月3日)
- 松山(11月3日)
- 亀岡(11月5日)
- 千葉(11月25日)
今後の公演日程は、こちらです。
nyankai
始めまして。
TBありがとうございます。
京都の方なのですね。息子が京都で大学生活を送っているので、勝手に親近感をもってしまいました。
これからは、時々読ませていただきます。
かま猫
初めまして。
かま猫と申します。
トラックバックありがとうございます。
わらび座公演に関してこんなに情報があると知りうきうきしています。
京都会館第2ホール!懐かしい響きです。
18歳から24歳まで京都に住み 京都労演等でよく行ったホールです。
私も去る11月20日群馬県民会館にて銀河鉄道の夜を観ました。
最高によかったです。
ただフットライトが明るすぎて気になって残念でした。
またお邪魔させていただきたいと思います。
hamagaki
nyankaiさま、かま猫さま、コメントありがとうございます。
はからずも、お二人とも京都にご縁がおありだったとは、奇遇ですね。
>nyankaiさま
今年だけでもかなり京都に来ておられるのですね。京都は、学生にとっては暮らしやすい街ですよ。
合唱もがんばってください。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。
>かま猫さま
お名前がいいですね。「猫の事務所」大好きです。
そしてじつは私も、熱狂的な虎ファンです。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。