この10月から、毎週土曜日の午後9時30分、NHKラジオ第二放送の「NHKカルチャーアワー」で、「宮沢賢治」の講座が放送されています。講師は、実践女子大学教授で『新校本宮澤賢治全集』の編集委員でもある栗原敦さんです。
すでに全26回のうち12回が終わったのですが、賢治の詩作品を中心として、とてもわかりやすく丁寧な、しかしその本質を鋭く突いた解説を聴くことができます。
テキスト(右写真)は、現在書店などで販売されていますが、毎回放送の内容とともに、写真や資料もいろいろ入っていて893円(税込)、これだけでもとてもお買い得だと思います。放送の前半部を聴き逃したという方にもお勧めですね。
放送予定は、下の表のようになっています。本放送が下の各土曜日の午後9時30分から10時まで、再放送がそれぞれ2日後の月曜日の午前11時から11時30分まで、という時間帯です。
回
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放送日
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題名
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1
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10月 1日
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<詩>はどこにあるか |
2
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10月 8日
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最も短い詩、その次の長さの詩 |
3
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10月15日
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<まことの世界>の姿・「有明」の場合 |
4
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10月22日
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短歌にはじまる―宮沢賢治の短歌・詩・童話 |
5
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10月29日
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もうひとつの「有明」から |
6
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11月 5日
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「春と修羅」・<まことのことば>―世界とモラル(1) |
7
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11月12日
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<無声慟哭>三部作―世界とモラル(2) |
8
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11月19日
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<風景とオルゴール>の章―世界とモラル(3) |
9
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11月26日
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<イーハトーブ>とは何か |
10
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12月 3日
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夢想としての<イーハトーブ>―郷土の再発見と理念化 |
11
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12月10日
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連作と群と構成と―「詩集」の編み方と推敲の推移 |
12
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12月17日
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歌うための詞 |
13
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12月24日
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大宇宙と内界 |
14
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1月 7日
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理念と現実(1) |
15
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1月14日
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理念と現実(2) |
16
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1月21日
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法楽のかたち |
17
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1月28日
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教師と農民の間 |
18
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2月 4日
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農村生活(1) |
19
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2月11日
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農村生活(2) |
20
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2月18日
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時代と状況―昭和三年の認識 |
21
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2月25日
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<疾中>詩篇 |
22
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3月 4日
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「銀河鉄道の夜」―「午后の授業」・「活版所」・「家」の章加筆の意義 |
23
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3月11日
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回顧から再構成へ―「文語詩稿」(1) |
24
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3月18日
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まなざしの位置―「文語詩稿」(2) |
25
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3月25日
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個と世界―「文語詩稿」(3) |
26
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4月 1日
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「屈折率」と晩年の詩―むすびにかえて |
匿名
いつも読ませていただいています。
NHKの番組の情報ありがとうござました。
今日早速テキストを買いに行きます。
来年は、宮沢賢治生誕110周年、芹沢光治良生誕110周年、モーツアルト生誕250周年です。
宮沢賢治の生誕110周年に関わるイベントなどが
ありましたら教えて下さい。
hamagaki
こんにちは。
今年も残すところあと10日となりましたが、2006年という年の意味について、ご教示をありがとうございます。
モーツァルト生誕250年は、きっと盛大に祝われるのでしょうが、芹沢光治良さんが宮澤賢治と同年だったとは、今回のご指摘によって初めて知りました。
賢治生誕110年、どんなイベントがあるんでしょうね!
私もそれほど知りうる立場にはありませんが、これからもできるだけ多くの方々と情報交換を行っていきたいと思います。
今後とも、よろしくお願い申し上げます。