あけましておめでとうございます。全国的に、雲が多くしかし穏やかな天候のお正月のようですね。2007年も、当ブログをよろしくお願い申し上げます。
さて、去年の終わりから「飢餓陣営」シリーズを続けていましたが、今日はお正月らしくちょっとにぎやかに、その「コミックオペレット」の幕開け前に歌われたという、「私は五聯隊の古参の軍曹」という歌を、「歌曲の部屋」にアップしてみました。これは、当時日本でも流行った「チッペラリー」という歌を、賢治が替え歌にしたものです。
この「チッペラリー」とは、原題を‘It's a Long, Long Way to Tipperary’といって、第一次世界大戦中にイギリス軍兵士の間で広く歌われ、戦後にはアメリカや日本も含めた「世界的大ヒット曲」のはしりとなったような歌です。戦争というものがグローバル化して「世界大戦」とならざるをえなかったことと表裏一体の現象として、このような文化的流行も、地球全体を同時的に巻き込むようになったということなのでしょう。
私はこんな古い歌など、まったく馴染みのないつもりでいたのですが、かのスヌーピーも、作品中で時々このメロディーを鼻歌で歌っていたらしいですね(右図参照)。
下記からは、直接 MP3 が聴けますので、どうか歌詞と対照しつつお聴き下さい。
一、私は五聯隊の古参の軍曹
六月の九日に演習から帰り
班中を整理して眠りました
そのおしまひのあたりで夢を見ました。二、大将の勲章を部下が食ふなんて
割合に適格なことでもありませんが
まる二日食事を取らなかったので
恐らくはこの変てこな夢をみたのです。
[ 参考リンク ]
・It's a Long Way to Tipperary (First World War.com)
・Tipperary (Wikipedia)
・佐々紅華と浅草オペラ (「チッペラリーの唄」が挿入された喜歌劇「女軍出征」)
・“ブン大将とバナナン大将”、あるいは“浅草オペラと大須オペラ”について
コメント