先日たまたま、映画「父と暮せば」を見ていたら、宮沢りえさんの演ずる主人公が、「星めぐりの歌」を歌う場面が出てきて感激しました。原作が井上ひさしさんならでは、ですね。
「銀河鉄道の夜」の中では、折々に子どもたちが「星めぐりの歌」を歌ったり口笛で吹いたり、この歌が人々の生活の一部として溶けこんでいる様子がうかがえますが、今日ここで並べてみるのは、こういう風に日常の中でふと出会う、さまざまな「星めぐりの歌」です。
まず最初は、花巻市役所の屋上のスピーカーから、毎日午後7時になると放送されるこの歌です。先日の旅行時に録ってきたのですが、ちょうど夕暮れどきで、カラスの鳴き声が入っています。
街の空全体に響きわたるようなメロディーですね。
次は、新花巻駅の前にある「セロ弾きのゴーシュ」碑(右写真)から流れてくる、チェロの演奏による「星めぐりの歌」です。駅前で交通量も多いところなので、バイクの音も入ってしまいましたが。
それから次のは、私の手もとにあるキーホルダー型の小さなオルゴール(右写真)です。もう7年ほど前になるかと思いますが、花巻で買ってきたもので、いつもは本棚の賢治全集の前に飾ってあります。
マッチ箱ほどの大きさで、ネジを巻いてもすぐ終わりになってしまいますが、小さい割にはよくできています。
さて最後には、東北新幹線の「ふるさとチャイム」をご紹介しておきます。
現在の東北新幹線の車内放送では、どの駅でも同一のチャイムが流れますが、平成3年までは、各駅ごとにその地にゆかりのメロディーを使った「ふるさとチャイム」というものが使われていました。
北上駅は「北上夜曲」、盛岡駅は「南部牛追い歌」という調子で、その中で新花巻駅のチャイムは、「星めぐりの歌」だったのです。
「Railway Multimedia Gallery」というサイトの、「ふるさとチャイム全集」というページでは、現在もその時のチャイムを聴くことができます。新花巻の「星めぐりの歌」はなかなか素晴らしいので、この際ぜひお聴き下さい。
しかし、これが現在はもう使われていないというのは、もったいないことですね。
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