「高原」詩碑

1.テキスト

 海だべがど
      おら
        おも
やっぱり      たれ
    光る      ば
      山だた
         ぢゃい
 ホウ

髪毛
  風吹けば

鹿踊り
   だぢゃい

         賢治詩

2.出典

高原」(『春と修羅』)

3.建立/除幕日

1961年(昭和36年)3月25日 建立

4.所在地

花巻市若葉町3 花巻市立図書館 前庭

5.碑について

 『春と修羅』に収められているこの「高原」という詩は、短いけれどもそのみずみずしい感覚と、方言の魅力で、人気のある作品です。よく、メロディーをつけて歌曲にもされます。

 その「詩集印刷用原稿」の第一形態では、題名は 「高原」ではなく、「叫び」となっていました。
 おそらく詩全体が、種山ヶ原あたりを歩いているときの作者のひとりごとなのでしょう。なかでも「ホウ」という部分が、賢治ならではの叫び声です。
 まわりに人がいようといなかろうと、感動すると賢治がよくこのような叫び声をあげていたことは、多くの人が証言するところです。


種山ヶ原 (2001.9.23)