新たな賢治詩碑

 岩手県下閉伊郡普代村教育委員会に出していた問い合わせメールに、返事をいただきました。
 この10月17日(日)午前11時から、普代村の堀内漁港(まついそ公園)において、宮澤賢治詩碑の除幕式が行われるそうです。 詩碑に刻まれる作品は、「敗れし少年の歌へる」(「文語詩未定稿」)です。
 この文語詩は、「春と修羅 第二集」の「三四三 暁穹への嫉妬」が改作されたもので、 1925年1月の孤独な旅の途中、 賢治がまさにこの普代村あたりの海岸を歩いている時のスケッチがもとになっています。リアス式海岸の「百の海岬」が、 今まさに夜明けを迎えようとしているところで、賢治の少年の日の感傷がこめられているような歌です。

 私は、できればこの除幕式に行ってみたかったのですが、土曜日の夕方まで京都で仕事をして、 日曜日の11時に北三陸の普代村に着くというのは、新幹線・飛行機・夜行バスなどのダイヤを調べてもどうしても無理で、 残念ながらあきらめることにしました。でも、遠くないうちにぜひ行ってみたいと思っています。