「よだかの星」碑

1.テキスト

なし

2.出典

童話「よだかの星」

3.建立/除幕日

1983年(昭和58年)4月13日 除幕

4.所在地

花巻市矢沢 宮沢賢治記念館 前

5.碑について

 花巻の「宮沢賢治記念館」の入口脇に立てられている、石づくりのオブジェです。記念館を訪ねたことのある人なら、みんな一度は目にしておられるでしょう。
 童話の本文のなかに、「夜だかが思ひ切って飛ぶときは、そらがまるで二つに切れたやうに思はれます。」という一文がありますが、まさにこれを文字通り形象化したような彫刻です。

 この童話においてよだかという鳥は、気弱く優しい「いくじなし」である反面、その名前を共有する「鷹」のような、火のような烈しさや、極端に一途な性向もあわせ持ってえがかれています。
 そしておそらくこの両面は、宮澤賢治その人が持つ性質だったのではないでしょうか。

 彫刻は、そのような烈しさを見事に表現していると思います。