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「農民芸術概論綱要」碑
1.テキスト
世界に対する大なる希願をまづ起せ
強く正しく生活せよ
苦難を避けず直進せよ
宮沢賢治
2.出典
「農民芸術概論綱要」
3.建立/除幕日
1974年(昭和49年)6月3日 除幕
4.所在地
岩手県遠野市六日町 県立遠野高校 中庭
5.碑について
岩手県内では、花巻とならぶ観光都市である遠野市の、美しい町並の一角にあります。
碑には、ブロンズの胸像がついていて、昔の校長先生か誰かかと思ったら、「Keiji Miyazawa」と銘がついていました。昭和48年の卒業生の、卒業記念制作なのだそうです。
碑は、賢治の故郷 花巻 の方を向いて、建てられています。
碑文は、「農民芸術概論綱要」のなかの、「農民芸術の制作 …いかに着手しいかに進んで行ったらいいか…」という項の、冒頭の言葉です。
賢治がこれを書いたのは、農学校を退職し、みずからも農民となりながら新しい「農民芸術」を興そうとしていた時期にあたり、生涯のうちでももっとも高揚した気持ちで、「大なる希願」をいだいていたのだろうと思います。
この言葉は、当時の国民高等学校における講義で、農民たちに向けて発せられたものですが、未知の生活に入っていこうとする自分自身を鼓舞するためのメッセージでもあったのでしょう。
賢治と遠野のかかわりとしては、『遠野物語』の素材を柳田国男に語った 佐々木 喜善 氏が、フォークロアやエスペラント運動などを通じて、賢治と親交があったことが知られています。賢治の「ざしき童子のはなし」などは、『遠野物語』の民俗世界を彷彿とさせます。