島祠
一九二四、五、二三、
うす日の底の三稜島は
樹でいっぱいに飾られる
海はもとより水銀で
たくさんのかがやかな鉄針は
水平線に並行にうかび
ことにも繁く島の左右に集まれば
鴎の声もなかばは眩む
パリスグリン(巴里緑)の色丹松や緑礬いろのとどまつ、ねづこ
また水際には新たな銅で被れた
巨きな枯れたいたやもあって
風のながれとねむりによって
みなさわやかに酸化され還元される
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