白菜はもう

   三分の一やられたよ、鍬もながした

   悪どい雲だ

   大豆の

   はたけの方は

   古川のあくり水で

   大豆の葉が

   水のなかで銀いろにひかってゐる

   封介などが

   いくらどなって石をなげつけたところで

   この温い黄いろな水が

   来るところまでは来るんだ

   かたつむりの痕のやうにひかりながら

   うしろからも水がひたしてくる

   

 


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