一〇六六

                  一九二七、五、一二、

   

   今日こそわたくしは

   どんなにしてあの光る青い虻どもが

   風のなかから迷って来て

   わたくしのガラスの室の中にはいって

   留守中飛んだりはねたりするか

   すっかり見届けたつもりである

   

 


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