宅地
一九二七、四、一三、
日が黒雲の一つの棘にかくれれば
やけに播かれた石灰窒素の砂利畑に
さびしく桐の枝が落ち
バークシャイアの片眼の豚は
小屋のなかからはね出して
玉菜の茎をほじくりあるき
家のなかではひとり置かれた赤ん坊が
片っ方の眼をつぶってねむる
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