一九二六、九、一三、
霧がひどくて手が凍えるな
……馬もしきりにももをぶるっとさせてゐる……
縄をなげてくれ縄を
……すすきの穂も水霜でぐっしょり……
雉子が啼いてるぞ 雉子が
おまへの家のなかでないか
……誰も居なくなった家のなかを
大股にあるきながら
雉子があゝ鳴いてゐるのだらうか……
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