一九二六、八、二七、
青いけむりで唐黍を焼き
塩漬けのトマトも皿に盛って
若杉のほずゑの chrysocolla も見れば
たのしく豊かな朝餐な筈であるのに
こんなにもわたくしの落ち着かないのは
昨日馬車から崖のふもとに投げ出して
今日北上の岸まで運ぶ
廐肥のことが胸いっぱいにあるためだ
エナメルの雲鳥の声
熱く苦しいその仕事が
一つの情事のやうでもある
……川もおそらく今日は暗い……
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