仕事
一九二六、八、二七、
青いけむりで唐黍を焼き
塩漬けのトマトも皿に盛って
若杉のほずゑの chrysocolla も見れば
たのしくしづかな朝餐な筈を
こんなにわたくしの落ち着かないのは
昨日馬車から坂のところへ投げ出した
廐肥のことが胸いっぱいにあるためだ
甲田加吉がすっかり内地でしくじって
からだひとつでブラジルへ行く日
なげなしの財布で
国の芝居をもう一度見た
エナメルの雲
午后は雨だらう
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