一二三

     

                  一九二四、五、二二、

   

   いちにちいっぱいよもぎのなかにはたらいて

   馬鈴薯のやうにくさりかけた馬は

   あかるくそそぐ夕陽の汁を

   食塩の結晶したばさばさの頭に感じながら

   はたけのヘりの熊笹を

   こっそり一枚だけ食べた

 

 


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