疲労
一九二六、六、一八、
南の風も酸っぱいし
穂麦も青くひかって痛い
えい それだのに
崖の上には
わざわざ西の山根から出て来たとか云って
黒い巨きな立像が
眉間にルビーか何かをはめて
三っつも立って待ってゐる
あの雲にでも手をあてゝ
電気をとってやらうかな
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