小憩
一九二六、五、一五、
レーキを投げてねころべば
赤い萓芽が頭を刺すし
起きれば川がぎらぎらひかる
つめたい風の海蛇が
もう幾脉も幾脉も
野ばらの藪をすり抜けて
川をななめに溯ってゐるし
向ふ岸には
蒼い衣のヨハネが下りて
すぎなの胞子(たね)を喰べてゐる
あゝあ
またあたらしいサーペントだ
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