◎朝

   

   旱恐れし稲沼に

   いまころころと水鳴りて

   待宵草に置く露も

   睡たき風に萎むなり

   

   待宵草に置く露も

   睡たき風に萎まりつ

   遠き讒誣の傷あとは

   緑青いろにひかるなり

   

 


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