われやがて死なん

     今日又は明日

   あたらしくまたわれとは何かを考へる

   われとは畢竟法則以外の何でもない

     からだは骨や血や肉や

     それらは結局さまざまの分子で

     幾種かの原子の結合

     原子は結局真空の一体

     外界もまたしかり

   われわが身と外界とをしかりと感じ

   これらの物質諸種に働く

   その法則をわれと云ふ

   われかくて真空に帰するや

   ふたゝびわれと感ずるや

   ともにそこにあるは一の法則のみ

   その法の名を妙法蓮華経と名づくといへり

   そのこと人に菩提の心あるを以て

       菩薩を信ず

       菩薩を信ずる事を以て仏を信ず

   仏もまた法なり

   諸仏の本原の法

       これ妙法蓮華経なり

     帰命妙法蓮華経

     生もこれ妙法の生

     死もこれ妙法の死

     今身より仏身に至るまでよく持ち奉る

 

 


次の草稿形態へ→