あゝ今日ここに果てんとや

   燃ゆるねがひはありながら

   はた色声にまぎらひて

   十年むなしく過ぎにけり

 

   あゝちゝはゝはわれに老い

   ひとびとわれをたすけしに

   まことのみちを行くなくて

   なにをおもひてわれや来し

   

   懴悔の汗に身をば燃し

   自責の血をば吐きながら

   たゞねがふらく蝕みし

   この身捧げん壇あれと

 

   さてはふたたび生れんに

   かゝるねがひを忘るなく

   こたびの恩をひとびとに

   むくひ得んほど強かれと

 

 


次の草稿形態へ→