云ふのはいよ/\ばかげてゐる

   そこで最后に残るのは

   まことにありふれてはゐるけれども

   我輩ぽかんとこの春光にまぎれてゐて

   ごくていねいにかつごくわづか

   挨拶をすることである

   みんなの顔をながめれば

   誰にもぼんやり好寄と好意がうかんでゐて

   少しも反感の影のないのは

   この医者は相当信用もあり

   夜も起きたり薬価も負けたりするらしい

   ベースボールなどもやりたさう

   きはめて大きな子供のなりで

   医者がこっちへあるいてくる

 

 


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