〔かくばかり天椀すみて〕

   

   かくばかり天椀すみて

   緑なる朝のなかを

   馬ひきて重き荷かたげ

   さては白き麻の上着に

   寛雅なる恋をかたりて

   ひとこゝをすぐると云へや