花鳥図譜十一月
東北菊花品評会 於盛岡
(ぜんたい色にしてもです
何か昔の木版本に
白とか黄とか正色だけを尊ぶなんとありますと
もうそれ一つが金科玉条
いつまでたってもその範疇を抜けれない
こんなことではだめですな
まはりがどんどん進んで居って
女子供が紐を一本選ぶにも
じぶんの個性を考へるなんといふ場合
菊の花だけ
白は紙のいろ黄は藁のいろでは
とても話になりません
むしろどんどんかういふ場合
進んだ間色を等賞に入れて
刺戟しないとなりません)
(いや全くでございます)