一〇四九

     基督再臨

                  一九二七、四、二六、

   

   風が吹いて

   日が暮れかゝり

   麦のうねがみな

   うるんで見えること

   石河原の大小の鍬

   まっしろに発火しだした

   

   また労れて死ぬる支那の苦力や

   働いたために子を生み悩む農婦たち

   また丶丶丶丶  の人たちが

   みなうつゝとも夢ともわかぬなかに云ふ

   おまへらは

   わたくしの名を知らぬのか

   わたくしはエス

   おまへらに

   ふたゝび

   あらはれることをば約したる

   神のひとり子エスである