一〇三八

     疑ふ午

                  一九二七、四、一三、

   

   きみははっきり

   あの白い円い像を

   あの正南のそらに見たのか

   あすこらの雲がひどくひかってゐたぐらゐでは

   午といふ証拠に不足だらう