開墾
一九二七、三、二七、
野ばらの藪を、
やうやくとってしまったときは
日がかうかうと照ってゐて
そらはがらんと暗かった
おれも太市も忠作も
そのまゝ笹に陥ち込んで、
ぐうぐうぐうぐうねむりたかった
川が一秒九噸の針を流してゐて
鷺がたくさん東へ飛んだ
←前の草稿形態へ