七二七

     町へ

                  一九二六、七、一四、

   

   アカシヤの木の洋燈(ランプ)から

   風と睡さに

   朝露も月見草の花も萎れ

   そら紺青にかゞやけば

   鬼げし風のきもの着て

   稲沼(ライスマーシュ)の畔にあそぶ子

    ……さぎが車のうしろにとまり

      莢豌豆をぱりぱり喰べる……

   貢り黒い岩頸に

   雲は無心な銀の挨拶

   

 


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