七〇九

     

                  一九二六、五、二、

   

   陽が照って

   鳥が啼き

   あちこちの、楢の木ばやしもけむるとき、

   おれは、

   ひらかうとすると

   こはれたぜんまいのやうにぎちぎちと鳴る掌(てのひら)

   これからおれはもつことになるのか

   

 


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