風と反感
一九二五、二、一四、
狐の皮なぞのっそり巻いて
そんなおかしな反感だか何だか
真鍮いろの皿みたいなものを
風のなかからちぎって投げてよこしても
ごらんのとほりこっちは雪の松街道を
急いで出掛けて行くのだし
墓地にならんだ赭いひのきも見てゐるのだし
とてもいちいち受けつけてゐるひまがない
ははん
まちのうへのつめたいそらに
くろいけむりがながれるながれる
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