比叡(幻聴)
一九二四、五、二五、
黒い麻のころもを着た
六人のたくましい僧たちと
わたくしは山の平に立ってゐる
それは比叡で
みんなの顔は熱してゐる
雲もけはしくせまってくるし
湖水も青く湛えてゐる
(うぬぼれ うんきのないやつは)
ひとりが所在なささうにどなる
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比叡山頂より琵琶湖を望む(眼下の市街は大津市)