海鳴りのいちゞるき日は

   山火しるければ峯も燃え

   峯の火もしるく

   海鳴りのとゞろける日は

   胸燃ゆる

 

   海鳴りのとゞろくみづきばやし

   椿森のなかに

   われはひとり

   かなしみて百合を掘れり

 

 


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