中尊寺〔二〕
白きそらいと近くして
みねの方鐘さらに鳴り
青葉もて埋もる堂の
ひそけくも暮れにまぢかし
僧ひとり縁にうちゐて
ふくれたるうなじめぐらし
義経の彩ある像を
ゆびさしてそらごとを云ふ
←前の草稿形態へ