〔このみちの醸すがごとく〕
このみちの醸すがごとく
粟葉などひかりいでしは
ひがしなる山彙の上に
黄なる月いざよへるなり
夏の草山とになひて
やうやくに人ら帰るを
なにをかもわがかなしまん
すゝきの葉露をおとせり