〔さき立つ名誉村長は〕
さき立つ名誉村長は、 寒煙毒をふくめるを、
豪気によりて受けつけず。
次なる沙弥は顱を円き、 猫毛の帽に護りつゝ、
その身は信にゆだねたり。
三なる技師は徳薄く、 すでに過冷のシロッコに、
なかば気管をやぶりたれ。
最后に女訓導は、 ショールを面に被ふれば、
アラーの守りあるごとし。
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