〔ほのあかり秋のあぎとは〕

   

   ほのあかり秋のあぎとは、   ももどりのねぐらをめぐり、

   

   (つかさ)の手からくのがれし、    社司の子のありかを知らず。

   

   

   社殿にはゆふべののりと、   ほのかなる泉の声や、

   

   そのはははことなきさまに、  しらたまのもちひをなせる。