〔水霜繁く霧たちて〕

   

   水霜繁く霧たちて、  すすきは濡(そほ)ぢ幾そたび、

   馬はこむらをふるはしぬ。

   

   (荷縄を投げよはや荷縄)

   

   

   雉子鳴くなりその雉子、  人なき家の暁を、

   歩み漁りて叫ぶらし。

   

 


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