〔夜をま青き藺むしろに〕
夜をま青き藺むしろに、 ひとびとの影さゆらげば、
遠き山ばた谷のはた、 たばこのうねの想ひあり。
夏のうたげにはべる身の、 声をちゞれの髪をはぢ、
南かたぶく天の川、 ひとりたよりとすかし見る。
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