さきは夜を截るほとゝぎす、  やがてはそらの菫いろ、

   

   小鳥の群をさきだてゝ、    かくこう樹々をどよもしぬ。

   

   

   醒めたるまゝを封介の、    憤りほのかに立ちいでゝ、

   

   けじろき水のちりあくた、   もだして馬の指竿とりぬ。