病技師〔二〕

   

   あえぎてくれば丘のひら、    地平をのぞむ天気輪、

   

   白き手巾を草にして、      をとめらみたりまどゐしき。

   

   

   大寺のみちをこととへど、    いらへず肩をすくむるは、

   

   はやくも死相われにありやと、  粛涼をちの雲を見ぬ。