庚申

   

   歳に七度はた五つ、    庚の申を重ぬれば、

   

   稔らぬ秋を(かしこ)みて、    家長ら塚を(おさ)めにき。

   

   汗に蝕むまなこゆゑ、   (ぼう)の鎖の火の数を、

   

   七つと五つあるはたゞ、  一つの雲と仰ぎ見き。

 

 


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