心相

   

   心の師とはならんとも

   心を師とはなさざれと

   古き教をさながらに

   たよりなきこそこゝろなれ

   

   さあれや町を出しとき

   ひそまりわたる青ぞらに

   あはれ鵞王のすがたぞと

   うちもあふぎつ面映えし

   雪に晴れたる死火山を

   面さへ映えて仰ぎしを

   いまは酸えしておぞましき

   澱粉堆とうちわらひ

   いたゞきすべる雪雲を

   腐れし馬鈴薯(いも)とあざけりぬ

 


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