先週、このサイトをご覧になった方から、「宮澤賢治作の『私が先生になった時』という詩の原文を教えてください」
というメールをいただきました。
このような詩は、賢治の作品として私には心あたりがありませんでしたし、あらためて調べてみたものの、やっぱり存在しません。
そこでちょっとインターネットで検索してみましたら、この詩を掲載したサイトが、かなりたくさん見つかりました。たとえば、
こちらのページで、
詩の全文を読むことができます。そして興味深いことに、やっぱりいくつかのサイトでは、「宮澤賢治作」と説明されているのです。
この詩のほんとうの作者はいったい誰なのか、またどういう事情で「宮澤賢治作」という伝説が広まったのか、
なんとなく興味が出てきましたので、先週末はあちこちにメールを出して、問い合わせをしてみました。
たくさんのお返事をいただき、なかには学校の先生方のメーリングリストに調査への協力依頼を出してくださった方もいたのですが、
まだ今のところこれといった手がかりはつかめていません。調査の過程でわかったのは、
これまでにもこの詩について調べようとした人はかなりいたものの、結局みんなわからずじまいに終わっているようだということです。
ただ、なんとなくぼんやり浮かび上がっているのは、これは戦後の学生運動か教職員組合の活動の中から生まれ、
広がっていった詩なのではないかということです。
もし、なにかご存知の方がいらっしゃいましたら、お知らせいただければさいわいです。
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