Going on an Excursion (1)

 昼前に花巻空港に着くと、まず石鳥谷町の葛丸渓谷へ行き、葛丸ダムにある賢治歌碑を写真に撮りました。 花巻近郊の山や川のすみずみまで、くまなく賢治が歩き抜いていたことを、あらためて実感します。

 このあと花巻市街に入り、「宮沢賢治国際研究大会」をのぞいてみました。中途半端な時間だったのですが、「シンポジウム 『銀河鉄道の夜』― 異文化へ―」というのをやっていました。司会のロジャー・パルヴァースさんは、私にとってはちくま文庫の 『英語で読む宮沢賢治詩集』の美しい言葉で親しんでいた方ですが、実物は関西弁で冗談ばかりとばしている、とても面白いおじさんでした。
 「宮沢賢治学会」は、演題発表やシンポジウムの様子などはふつうの学会と変わらないと思うのですが、参加者の「身なり」の幅の広さと、 ほとんどみんなが熱心にメモなどとりながら聴いているところが、一般の学会とは違った印象です。

 夕方に会場を抜け出して、今晩宿泊する瀬美温泉というところへバスで向かっていると、窓から虹が見えました。