「小岩井農場」≒マーラー「交響曲第三番」

 昨夜は、東北と関東からお客さんがあったので、鴨川の川床(ゆか)で食事をしました。だんだんと祇園祭の季節が近づいています。

 『春と修羅』の草稿の入力は、当初の予定よりも手間どっています。「第二集」「第三集」より作品数は比較的少ないし、 各作品あたりの残存草稿も少ないのですが、一部の作品の長大さが身にしみています。今日は、「小岩井農場」を入力していました。
 この「小岩井農場」 という作品は、自然描写の豊かなこと、内的な葛藤をはらみながらも最終的には若々しい肯定がなされること、途中で天の童子が出てくること、 そして何よりも、その桁はずれの長さにおいて、マーラーで言えば「交響曲第三番」のようであると、つねづね思っています。